電源約5分
ポータブル電源は車に置きっぱなしにしていいか|4社の説明書と、真夏の車内温度を並べた
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ポータブル電源を車に積みっぱなしにできれば、出かけるたびに運ばずに済みます。ただ、取扱説明書を読むと、どのメーカーも温度の上限を40〜45℃に置いています。一方で、JAFが測った真夏の車内は57℃でした。先に結論を書きます。夏の日中は置きっぱなしにしない。冬は別の理由で気をつける。この記事は、各社の取扱説明書と、公開されている測定データだけをもとに書いています。
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説明書に書いてある上限は、どの機種も40〜45℃
当サイトで紹介している電源のメーカー4社について、取扱説明書と公式の仕様表から温度の範囲を書き出しました。
Jackery 1000 New
- 充電できる温度
- 0〜45℃
- 使える温度(放電)
- −10〜45℃
- 保管温度
- 3か月なら0〜45℃、1年なら0〜25℃
EcoFlow RIVER 3
- 充電できる温度
- 0〜45℃
- 使える温度(放電)
- −10〜45℃
- 保管温度
- −10〜45℃(最適20〜30℃)
BLUETTI AC180
- 充電できる温度
- 0〜40℃
- 使える温度(放電)
- −20〜40℃
- 保管温度
- −20〜40℃(理想10〜30℃)
solarich 1000
- 充電できる温度
- 0〜30℃(推奨)
- 使える温度(放電)
- −20〜30℃(推奨)
- 保管温度
- 0〜45℃(長期は20〜30℃推奨)
書き方はメーカーごとに少しずつ違いますが、上限はどれも45℃以下です。長く保管するなら、さらに低い20〜30℃前後を勧めているところがほとんどでした。
solarichだけは「推奨」の範囲として書かれているため、他社の数字と単純には比べられません。どちらにしても、上限の側は他社より狭く書かれています。
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真夏の車内は、その上限を簡単に超える
JAFは、外気温35℃の8月に、エンジンを止めた車の中の温度を測っています。対策ごとの最高温度はこうでした。
対策なし(黒い車)
- 車内の最高温度
- 57℃
- ダッシュボードの最高温度
- 79℃
対策なし(白い車)
- 車内の最高温度
- 52℃
- ダッシュボードの最高温度
- 74℃
サンシェードを付ける
- 車内の最高温度
- 50℃
- ダッシュボードの最高温度
- 52℃
窓を3cm開ける
- 車内の最高温度
- 45℃
- ダッシュボードの最高温度
- 75℃
サンシェードを付けても50℃、窓を開けても45℃。どの対策でも、説明書の上限に届くか、超えています。ダッシュボードの上は70℃台なので、日の当たる窓際に置くのは論外です。
メーカー自身も、車の中を名指しで書いています。
火のそばや炎天下の車内、熱器具の周辺など高温(45℃以上)になる場所で使用したり、放置しない 発熱や発火、破裂する原因になります。(Jackery ポータブル電源 1000 取扱説明書)
本製品を車中や簡易物置などの過酷な温度環境で長期間保管するとバッテリーの劣化や故障の原因になります。(BLUETTI AC180 ユーザーマニュアル)
上の表の4機種はどれもリン酸鉄リチウム電池で、熱には比較的強いとされる種類です。それでも、説明書の上限が45℃以下であることに変わりはありません。電池の種類は、置きっぱなしにしてよい理由にはなりません。
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冬は、「使えない」より「充電できない」が先に来る
冬の車内の数字もJAFが測っています。外気温が−10℃を下回る長野県の菅平高原で、エンジンを止めた車で一晩過ごすテストです。寝袋を使って8時間過ごした車の中は、終了時点で−7℃まで下がっていました。
上の表をもう一度見てください。充電できる温度の下限は、4機種とも0℃です。使う(放電する)ほうは−10〜−20℃まで対応しているので、−7℃の車内でも、使うこと自体は仕様の範囲に入ります。ところが、減った分を走行充電で戻そうとしても、電源そのものが冷え切っていると充電が始まりません。
Jackeryの説明書には、温度の異常表示を消すには範囲内の環境に2時間以上置くよう書かれています。冬は、エンジンをかけて車内が暖まってから充電する、くらいの余裕を見ておいてください。なお、各社とも低温では使える容量そのものが減ると書いています。表示どおりの時間は持たない前提で考えてください。
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持ち出せるかどうかは、重さで決まる
置きっぱなしにしないということは、車を離れるたびに持ち出すということです。そうなると、容量と同じくらい重さが効いてきます。
EcoFlow RIVER 3
- 容量
- 230Wh
- 重さ
- 約3.4kg
solarich 1000
- 容量
- 614.4Wh
- 重さ
- 8.5kg
Jackery 1000 New
- 容量
- 1070Wh
- 重さ
- 約10.8kg
BLUETTI AC180
- 容量
- 1152Wh
- 重さ
- 約16.4kg
3kg台なら、買い物袋と同じ感覚で持ち出せます。10kgを超えると、出し入れのたびに「今日はいいか」となりやすい重さです。持ち出さなくなった電源は、結局車に置きっぱなしになります。容量は大きいほど安心ですが、毎回運べる重さかどうかも一緒に考えてください。
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「積むのは出かける日だけ」なら、家で使う電源という選び方もある
ここまでの話をまとめると、電源の定位置は車ではなく家になります。そうであれば、家にある間も使っておくという考え方ができます。普段はスマホの充電や家電の給電に使い、出かける日だけ車に積む。停電したときも、そのまま家で使えます。
家で毎日使う前提で作られたポータブル電源です。公式サイトの表示では99,800円(税込)、重さ8.5kg、リン酸鉄リチウム電池、保証3年。専用アプリで、使った電力に応じてポイントが貯まる仕組みがあるとされています。上の表のとおり推奨温度の上限は30℃なので、車に置きっぱなしにする使い方には向きません。1Whあたりの価格はJackeryより高く、その差は「ポータブル電源は何Whを買えばいい?」の記事で表にしています。
まとめます。4社の説明書にある温度の上限は40〜45℃。JAFが測った真夏の車内は、サンシェードをしても50℃でした。夏の日中、ポータブル電源は車に置きっぱなしにしないでください。
冬は、使うことはできても、0℃を下回ると充電ができません。電源の定位置は家に置き、出かける日に積む。そう決めてしまえば、毎回運べる重さかどうかが、容量と同じくらい大事な基準になります。
SOURCES / 出典
- JAF「真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)」(2012年8月・外気温35℃・対策別の車内とダッシュボードの最高温度)
- JAF「冬の車内温度(JAFユーザーテスト)」(2014年2月・長野県菅平高原・エンジン停止で8時間後の車内温度)
- Jackery Japan「Jackery ポータブル電源 1000(JE-1000D)取扱説明書」(充電・動作・保存温度、高温時の警告、温度異常表示の解除方法)
- EcoFlow「EcoFlow RIVER 3(230Wh)ユーザーマニュアル」(充電・放電・保管温度と重量)
- BLUETTI「AC180 ポータブル電源ステーション ユーザーマニュアル」(充電・放電・保管温度、車中での長期保管についての注意、重量)
- solarich(ソラリッチ)公式「solarich 1000」(推奨充電・放電温度、保管温度、重量、価格(2026-09-26時点の公式表示))
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